東京の浅草も、京都と同じく5月の中旬に伝統的なお祭りがとり行われます。それが三社祭です。三社祭とは浅草神社の例大祭で、今から約700年前に始められました。
最初は浅草寺のご本尊である観音菩薩をお祭りする行事「観音祭」として始まり、次第に隅田川が近いことから「船祭り」とも呼ばれるようになったのですが・・・
実はこのお祭り、東京が初めてという方には少しだけ難しいお祭りになります。そこで今回は、三社祭の「わかりづらい」をすっきり解説してみます。
浅草三社祭の楽しみ方
東京のお祭りも他の伝統的なお祭りでも、神社で行われるお祭りには共通することが2つあります。
1つは参加者が法被(はっぴ)や花笠など、和風の服装をして参加すること。
もう1つは御神輿が渡御することです。
三社祭でも参加するグループ(気温的に周辺町内)ごとに、他の街とは区別できるような派手な色の法被を着ています。
つまり、法被を着ていない人はお祭りに参列せず、どの距離からでもいいのですが、儀式を妨害したり中止したりするような行為をせずに見物するというのがお祭りの鉄則です。
三社祭は100もの団体が参加するお祭りで、参加している人もその筋の方や堅気の方も多いのでついつい忘れがちとなるのですが・・・。
主催は浅草神社で、主役は御神輿を担ぐ人ではなく、御神輿の中で祭りに参加する人、見物をする人の両方を見ていらっしゃる浅草神社の神様です。
楽しく騒ぐのはとても結構なことなのですが、神輿が町を練り歩く際や神社で祭礼が行われる際は、神聖な雰囲気と気持ちでお祭りを楽しむようにしたいものですね。
[su_note note_color=”#e9edfe” text_color=”#181e19″]開催期間 2016年5月13日(金)~5月15日(日)[/su_note]
浅草三社祭の見所は?
浅草三社祭のみどころは、なんと言っても3つの御神輿でしょう。
これにプラスして、参加する方の入れ墨なんて意見もありますが、「正しく」楽しむという観点から言えば、見どころはやはり5月15日(お祭り3日目)に行われる3基の御神輿の渡御を指します。
浅草神社の御神輿は実はとてもすごいもので、わっしょいわっしょいと揺らして担ぐことによって神様の魂が降られ、豊作や豊漁、疫病が退散すると信じられているものになります。
現在の御神輿は3代目か4代目の御神輿で、現在使われている御神輿は昭和25年から昭和28年に奉納されたものになります。
さらに、戦前使っていた御神輿は、江戸時代の将軍として有名な三代将軍徳川家光公(日光東照宮を作った将軍)から寄贈されたもので、300年間使われ続けました。
びんざさら舞
さらに、三社祭のみどころはお祭りだけではありません。
お祭りの初日に披露されるびんざさら舞は、五穀豊穣を祈願して舞われる田楽という舞楽の一種です。
このびんざさら舞は現在無形文化財として継承されており、檜の板を百八枚重ねたアコーディオンのような楽器を振って音を出します。
この三社祭でしか見ることができないものになりますので、押さえておきましょう。
浅草三社祭の場所について
三社祭が開催される場所は1か所ではありません。浅草神社の境内では、神輿に御霊を移す神事、びんざさら舞、舞踊の奉納、巫女舞の奉納、太鼓の奉演が行われます。
浅草寺の境内では、浅草神社の氏子である周辺の44町の御神輿が約100個ほど集まって渡御します。
浅草寺も浅草神社も場所はほぼ同じですが、100個の御神輿を見たければ、100基の御神輿が自分の街に帰っていく出入り口で待っているとベストショットが撮れるかもしれません。
浅草神社の境内は決して広くはありませんが、浅草寺と浅草神社を結ぶ道はお祭りの期間は大変混雑しますので、もしも場所取りをするなら先にあげた出入り口か、祭りの中心である浅草神社から離れた浅草寺の方にいるのもベストな方法でしょう。
混雑を避ける行き方
浅草神社も浅草寺もお祭りの期間はかなり混み合っています。
なので、地下鉄銀座線の浅草駅から降りて三社祭りに行かれる方は、雷門を抜けた屋台や縁日、仲見世の集中する雷門の入口を使わずに、浅草駅地下鉄6番の出口から出て直進し、浅草神社の参道まで行くことをおすすめします。
まとめ
浅草三社祭は毎年多くの人出がある、東京を代表するお祭りです。例年100万人以上の人出があり、いつも太陽の下に顔を出さないような人たちもお祭りに参加します。
三社祭は、東京で行われる御神輿の出る神社祭礼の良い例です。
同じようなお祭りで御神輿の担ぎ手を募集しているお祭りもありますので、三社祭見物をきっかけにして御神輿の担ぎ手になるくらいのお祭り好きになって下さい!(*^-^)
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