祇園祭でいちばん人出が多くなるのは宵山なのですが、メインイベントと言えるのは、やはりお昼間に行われる山鉾巡行でしょう。
スタートから3時間ほどかかる巡行の見どころは、ズバリ辻回しです。
祇園祭の山鉾巡行は2015年から前祭と後祭に分かれており、順路と時間に少し違いがあります。辻廻しを確実に見たいなら、そんなところもチェックしておきましょう。
祇園祭の山鉾巡行は辻回しがイチバンの見どころ!
祇園祭で使われている最も大きな鉾は、重量は12トン、鉾頭までの高さは25メートル、車輪は直径2メートル、囃子方台の広さは6畳と、かなり大きなモノです。
そんな鉾には、ちゃんと車輪がついているのですが、実は直進しかできません。そのため、交差点で曲がる際には辻回しと呼ばれる方向転換をする必要があるのです。
だんじり等で見られるような迫力とかスピードはまったくありませんが、大きな鉾を回転させる儀式は、とても京都っぽい優雅で独特なものだと思います。
交差点でいったん止まり、ささらと呼ばれる竹を車輪の下に敷き、さらにその上に水をまいて、威勢の良いかけ声と共に三度ほど方向転換していきます。
祗園囃子とあわせて、ぜひ間近で山鉾巡行の臨場感を楽しんでみてください♪
祇園祭 辻回し 動画
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祇園祭 辻回しの場所はどこ?
前祭と後祭では巡行路に若干の違いがあります。
前祭(さきまつり)は、四条烏丸 ⇒ 四条河原町 ⇒ 河原町御池 ⇒ 新町御池という順に進み、後祭(あとまつり)は、烏丸御池 ⇒ 河原町御池 ⇒ 四条河原町 ⇒ 四条烏丸 という順番です。
四条烏丸から四条河原町にかけての四条通りは、直射日光を遮ることができるアーケードがあるため、女性に人気があって観客が多く集中しているエリアとなります。
特に四条河原町は交差点の角に高島屋があり、暑さにやられる人が駆け込む絶好の場所となっているので、場所取り合戦は壮絶です。
何時間も場所取りしたくない、けど辻回しはバッチリ見たい、というなら、後祭の有料観覧席を発売日当日にゲットしましょう。
前祭の有料観覧席は辻回しの場所から離れてしまいますし、後祭の有料観覧席は前祭の半数ほどしか販売されないからです。
ちなみに、チラッと雰囲気だけでも見られればいいというのなら、日除けは一切ありませんが最後の新町御池がいちばんの穴場となります。
しかし、山鉾を担いでいる方々の疲労度はピークなので、若干お疲れ気味だという声があるのはご容赦くださいね。
祇園祭 辻回しの時間はどんな感じ?
山鉾巡行は前祭(さきまつり)が 7月17日、後祭(あとまつり)が 7月24日と決まっていますが、2016年は日曜日の開催となります。金~日曜日と3日間を使って京都旅行に出かける方も多いため、相当の混雑を覚悟しなくちゃいけません。
始発と同時にお祭り好きな人々の場所取りが開始されるので、前祭での四条河原町の辻回しのポイントなどは朝の7時にもなると既に人がいっぱいという有り様です。
最前列で見たいなら、始発で現地に向かいましょう。
前祭
開始が9時となっていますが、事前におこなわれている巡行順の確認でもある「くじ改め」や、長刀鉾の稚児による「注連縄(しめなわ)切り」などの行事も行われます。
先頭の長刀鉾の各辻回し時間は、2015年の例では四条河原町が9時30分頃、河原町御池が10時15分頃、新町御池が11時30分頃となっており、2016年も大体このような時間でしょう。
最後の山鉾が新町御池に到着するのは13時頃となりますので、すべての山鉾を見ようと思うと、約2時間ほどはみておく必要があります。
後祭
烏丸御池を出発するのが9時30分頃で、四条烏丸へ到着するのが11時50分頃となっています。
また、後祭では山鉾巡行に加え、花笠巡行も行われますが、こちらは10時に八坂神社前を出発し、11時45分頃に八坂神社へ戻ってきます。
両方見られるポイントは、四条通り沿いの河原町通りと寺町通りの間、御池通沿いの河原町通りと寺町通りの間、河原町通りの御池通りと四条通りの間となります。
まとめ
よくよく考えてみると、重要有形民俗文化財である29基の山鉾(残りもすべて指定して欲しいなぁ)が、重要無形民俗文化財である山鉾巡行で見られるという、かなり格調高い儀式なんですよね。
2015年は台風のまっただ中で開催され、残念ながら人出もいまひとつでした。2016年はすっきりと晴れた中での山鉾巡行を期待したいモノです。
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