夏は暑く冬は寒い京都で過ごしやすいのは、だんぜん春と秋です。そんな秋の京都観光に欠かせないお祭りと言えば、まずは時代祭が挙げられます。
祇園祭が動く美術館なら、時代祭は動く博物館!
京都三大祭りの一つでもある豪華絢爛な大行列の見どころを始め、日程や時間、順路や見物におすすめの場所などについてお伝えします。
秋の京都観光 時代祭のみどころ
1895年に平安遷都1100年を記念して創建された平安神宮の記念事業として始まったのが時代風俗行列、今の時代祭です。
初回は10月25日に行なわれましたが、翌年からは桓武天皇が都を移した日である10月22日に開催されるようになりました。つまり、京都の誕生日は10月22日なのです。
時代考証に基づき8つの時代を再現した衣装や道具を身につけ、参加人数約2,000名、牛馬の数は70頭以上、全長2キロにも及ぶ壮麗な行列が京都御所から平安神宮にわたって繰り広げられます。
見どころは、時代によって違う装束や髪型・メイクなどの見事な再現具合と、教科書で習った人々が目の前に次々と登場するというところ。新しい時代から徐々に古い時代に移っていきます。
もちろん衣装や履き物に使われているのは、京都の伝統工芸品や京友禅など、質の高い物ばかり。中には数千万もの甲冑などを身につけている人も。また、維新勤王隊列の鉄砲も本物です。
バイクではなく、馬に乗って先導する凜々しい婦警さんのチェックもお忘れなく。ちなみに、馬に乗る方々は京都競馬場で練習しているんだとか。
京都市の全力バックアップによる壮大な コスプレ大会 歴史絵巻は、日本人なら一度は見ておきたいものでしょう!
明治維新時代
維新勤王隊列、維新志士列、七卿落など。
特に維新志士列は、桂小五郎(木戸孝允)、西郷吉之助(西郷隆盛)、坂本龍馬、中岡慎太郎、高杉晋作といった歴女には見逃せない布陣です。
とはいえ、タレントさんが演じるワケではないので、銀魂とか乙女ゲームに登場するようなイケメン志士はいないと思った方がいいかもw
江戸時代
徳川城使洛列、江戸時代婦人列など。
いわゆる大名行列で、槍や傘を投げ合うパフォーマンスが見られます。江戸時代婦人列では十二単姿の和宮や、歌舞伎の創始者とされる出雲阿国などが参列します。
安土桃山時代
豊公参朝列、織田公上洛列など。
織田信長、羽柴秀吉、柴田勝家などの戦国武将が見られるのが織田公上洛列です。思いのほか派手な衣装にビックリするかも。
室町時代
室町幕府執政列、室町洛中風俗列など。
時代祭の行列の中で、盆踊りの原型になったとも言われている歌と踊りが見られる行列です。また、博士とか医師など、珍しい職業の行者が混ざっています。
吉野時代
楠公上洛列、中世婦人列など。
中世婦人列には、淀君(茶々)、静御前、大原女、桂女などが登場します。シャッター音がいちだんと多くなる列のひとつでもあります。華やかな衣装は必見です。
鎌倉時代
城南流鏑馬列。
後鳥羽上皇が城南宮で行なったと言われている流鏑馬(やぶさめ)の狩り装束の出で立ちです。
藤原時代
藤原公卿参朝列、平安時代婦人列など。
巴御前、清少納言、紫式部、小野小町など、歴史に名を残す平安時代婦人列。やはり女性が多く加わっていると華やかさがいっそう増します。
延暦時代
延暦武官行進列、延暦文官参朝列、神饌講社、前列、神幸列、白川女献花列、弓箭組列など。
延暦時代の衣装を目にする機会はあまりないと思うので、しっかりみておきましょう。
また、必ず目を惹く美しい女性が混ざっていらっしゃるようで、カメラ小僧が殺到すると言われているのが花売り娘の白川女献花列です。
さらに細かい背景や、一人一人の説明、どれが誰かなどしっかり見ようと思うと、会場で販売されているパンフレットがないと分かりづらいと思います。記念にもなりますし、購入して読みながら見物するとより楽しめることでしょう。
京都時代祭の日程や時間
京都三大祭りは、いずれも曜日に関係なく日にち固定となっています。時代祭としては、10月15日(木)から10月23日(金)までの期間に行なわれます。
[su_note note_color=”#e9edfe” text_color=”#181e19″]10月15日(木)
13:30 時代祭宣状祭(平安神宮)
15:00 時代祭奉祝踊り足固め(平安神宮)
10月20日(木)
9:00 祭具の倉出し(平安神宮)
10月21日(木)
10:00 時代祭前日祭
10月22日(木)
7:00 時代祭
8:00 神幸祭(平安神宮)
10:30 行在所祭(京都御所・建礼門前)
12:00 行列 出発
14:30 平安神宮 到着
16:00 太極殿祭並還幸祭
10月23日(木)
10:00 時代祭後日祭[/su_note]
いわゆる時代祭として有名な行列があるのが10月22日(上記の赤文字部分)で、雨天の場合は23日に順延されます。
行列を1箇所で最初から最後まで見物しようと思うと、約2時間半ほどかかる計算です。
京都時代祭の順路 どこで見るのがオススメ?
行列は京都御苑から丸太町、烏丸御池、京都市役所前、三条、東山を通って平安神宮まで進みます。
もし、全部をしっかり&ゆっくり見たいとか、立ちっぱなしは辛いとか、年配の方が一緒という場合は、京都御苑・御池通・平安神宮道に設けられた有料観覧席を購入するのが無難かもしれません。
料金は、全席指定でパンフレットが付いて、ひとり2,050円です。
販売は、旅の発見ティーゲート、Walkerplusウォーカープラスチケットなどのネット販売や、ローソン、ミニストップ、セブンイレブン、サークルKサンクス、ファミリーマート、チケットぴあ、近畿日本ツーリスト、JTB、京都総合観光案内所、京都市観光協会窓口などの店頭で購入できます。
一般道の穴場は?
写真を撮りたい人などは早い時間から場所取りをしていますが、最前列でなくてもよいなら、行列の範囲はそこそこ広いため、どこかの道沿いでも見物は可能です。
行列の内容が歴史的なものなので、景色を含めて風情を楽しみたいなら、京都御所か平安神宮がやっぱりオススメです。
もっと早い時間から動けるなら、午前9時頃に平安神宮から神幸列が京都御苑に向けて出発するところは、時間が早いせいもあり、ゆったりと混まずに見ることができます。
さらに、行列が出発する1時間前くらい(11時頃)に京都御苑に行くと、準備をしているところや出番待ちの参列者の方々を見ることができます。
中には一緒に記念撮影に応じてくれる方もいらっしゃるので、思い切って声を掛けてみるのもアリですよ。衣装に触れることができるかもしれない、滅多にないチャンスの場でもあります♪
もし前日から京都にいるなら、21日に時代祭前日祭がある平安神宮へ行ってみると、桓武天皇・孝明天皇が乗る御鳳輦(ごほうれん)や装束、馬車などを見ることができます。
まとめ
ちなみに、明治維新と言えば、やっぱり新選組を加えるべきじゃない?という声が多いようですが、維新勤王隊が入ってしまっているので、敵はダメ!・・・ということのようです。
しかし、数年に一度くらいは列が増えていっているので、近い将来に加わることがあるかも知れませんね。新選組ファンは期待して待ちましょう!
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