毎年5月15日に行われる葵祭。(雨天の場合は順延です。)
もともとは、上賀茂と下鴨神社の賀茂祭という神事であって、冠帽に葵桂をかざったことから葵祭と呼ばれるようになったんだそうです。
『源氏物語』でも優雅な行事として登場するお祭りではありますが、いつ頃から京都の三大祭りのひとつとして、観光客を集めるようになったんでしょうね。
葵祭の有料観覧席の発売について
5月15日が平日か休日かによって、有料観覧席の売れ行きも当日の混雑状況も大きく変わります。予定が決まればお早めに手配した方が確実ですね。
有料観覧席券
4月上旬から、京都御苑と下鴨神社参道に設けられた有料観覧席券の発売が始まります。合わせて5千席ほど用意されるようですが、行く予定が決まったらなるべくスグに手配しておきたいところです。
もし解説を聞きながら座ってじっくりと見てみたい、ということであれば、京都御苑の観覧席を購入するのがオススメです。
なお、全席指定、パンフレット付でひとり2,050円です。
ローソン・ミニストップ・ファミリーマート・セブンイレブン・サークルKサンクスなどのコンビニで買えるほか、JTB・近畿日本ツーリストの店頭でも購入可能です。
葵祭のルート
京都御所をスタートした行列は、市中を通って下鴨神社をお参りし、午後から上賀茂神社に向かって移動します。
平安絵巻さながらの王朝装束 総勢約500名と牛車や牛・馬が行列をなす姿なんて、ここでしか見られません。
京都御所 出発 午前10時30分
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堺町御門
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丸太町通
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河原町通
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下鴨神社 到着 11:40
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社頭の義 出発 14:20
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下鴨本通
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洛北高校前 14:40
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北大路通
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北大路橋 14:55
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賀茂川堤
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上賀茂神社 到着 15:30
全5時間ずっとついてまわるなんて不可能ですから(やってやれないことはないと思うけど・・・)、出発・道中・到着の3箇所が見られれば十分じゃないでしょうか。
もしくは、どこかのポイントで先頭から最後尾の通過までをしっかり見るというのもアリでしょう。全部見ても20分程度です。
また、上賀茂神社では、葵祭の終了後に献茶祭が行われます。表・裏両千家家元の隔年奉仕として、お茶をいただくことができますよ。
京都の葵祭 混雑具合はどんな感じ?
京都のお祭り、ということで、相当混雑すると思われているようですね。実はお祭りルート以外はそんなに混まないのが葵祭だったりします。
もちろん、京都市内の道路では、行列が通過するポイントでの交通規制はありますが、それも一時的な通行止めや一方通行があるだけであって、終日行われるわけではありません。
上記のルートは車やバスが通れなくなったりしますので、移動はタクシーやバスを避け、電車や地下鉄を利用しましょう。
有料観覧席は全席指定ですが、京都御苑は30分前に、下鴨神社参道は40分前には入場してくださいとのこと。
混雑でたどり着けない場合もあるとのことですが、実際に行ったことがある人によると、そうでもなかった、という話です。当日の雰囲気で判断した方がいいかも。
有料観覧席でなければ、基本的に歩道から見物することになります。行列が通ると予想される時間の大体20~30分前には満員になるそうです。
下鴨神社の糺ノ森が人気スポットですが、他と比べるとさすがに人出は多くなります。もし見たいポイントがあるなら、ちょっと早めに行って待っておきましょう。
京都の葵祭 斎王代のヒミツ
かつて賀茂の神社に奉仕した未婚の内親王・女王(斎王)の代わりとして、行列を華やかに盛り上げるために女人列を率いているのが、葵祭の主役とされる斎王代(さいおうだい)です。
斎王代は、京都にゆかりのある民間の未婚女性が選ばれることになっていますが、一般公募ではなく、その詳細はベールに包まれています。
斎王代は「一般公募」あるいはオーディション等で選ばれていない。数千万円と言われる費用を負担できることが条件となっているため、京都ゆかりの寺社・文化人・実業家などの令嬢(主に20代)が推薦等で選ばれている。莫大な負担ができる家の令嬢に事実上限られるため一部の資産家に役割が集中し、母も斎王代であったという例は数多く、姉妹揃って斎王代とか、祖母・母・本人と三代続けて斎王代であるという例もある。
by.wikipedia
なんと、一日だけしか着ない十二単などを、自前で用意しなくちゃいけないそうです!
その金額は1千万とも3千万とも言われており、結婚式よりお金がかかっちゃうんですよ? ウン千万出してお歯黒して晒されるなんて・・・
まぁ、本人やご家族は喜んでやっておられるので、平民は何も言えませぬ。
ここ数年の斎王代
どんなお家柄の方が選ばれているのか、2005年から2016年までのお嬢様斎王代を調べてみました。(野次馬根性丸出しw)
2018 | HKR Japanの長女 | 左京区 | 会社員 |
2017 | 冨士興業社長の三女 | 左京区 | 同志社大2年 |
2016 | 京漆器「象彦」社長の長女 | 山科区 | 同社 広報担当 |
2015 | シライ電子工業社長の長女 | 左京区 | スカイマーク客室乗務員 |
2014 | 京菓子製造会社「老松」4代目当主の長女 | 上京区 | 神戸大2年 |
2013 | プラスチック製造販売会社社長の長女 | 左京区 | 聖心女子大3年 |
2012 | 創業約430年の和装小売「ゑり善」の長女 | 左京区 | 会社員 |
2011 | 塗料販売会社社長の長女 | 南区 | 同志社大4年 |
2010 | 六波羅蜜寺住職の長女 | 東山区 | 府立医科大2年 |
2009 | 裏千家の千宗室家元の長女 | 上京区 | 立命館大4年 |
2008 | 料亭「菊乃井」の長女 | 東山区 | 料亭勤務 |
2007 | 眼鏡販売会社社長の長女 | 左京区 | 英語教室講師 |
2006 | 今熊野観音寺の住職の三女 | 東山区 | 派遣社員 |
2005 | ゲームソフト開発会社社長の長女 | 乙訓郡 | 同志社大4年 |
名家で資産家のお嬢様が選ばれる、というのが納得できるラインナップです。
京都で葵祭の斎王代に選ばれることは名誉あることだとはいえ、まぁ一般人には到底ムリな話ですわね・・・(;・∀・)
まとめ
年に一度のお祭りですから、祇園・錦市場などを散策しがてら、チラッと王朝行列を見る、なんて贅沢な時間の過ごし方をしてもいいかも知れませんね。
祇園祭ほどの派手さはありませんが、気候的にも寒くもなく暑くもなくいい時期です。華やかな平安時代の装束を見ながらお散歩だなんて、京都ならではの粋ではないでしょうか。
そうそう、ついでに出町ふたばで名代豆餅を買うのをお忘れなく!(≧∇≦)
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